ロシア政治と宗教
1投稿者:ヽ(´ー`)ノ  投稿日:2022/05/07(土)17:21:01
下斗米伸夫『ロシア政治と宗教』 - 「東洋学術研究」第41巻第1号
5投稿者:ヽ(´ー`)ノ  投稿日:2022/05/07(土)17:31:04
一つの転機になったのが1997年7月の「良心の自由と宗教諸団体法」という法律でした。その法律は議会450人のうち370人の議員が支持した。そして9つの宗教団体がこれを支持していた。
その背景としてはソ連が崩壊した結果、西側あるいは東側のさまざまなセクトあるいは外国の宗教団体が跋扈するような事態がおとずれ、したがって宗教を野放しにすることが逆にさまざまな混乱を生み出すというようになってきた。
形式的なことを最初にいいますと、正教だけ「全ロシアの歴史的、精神的、文化的に不可欠な部分」として特別扱いにしました。
これを支持したのはどちらかといえばリベラル改革には批判的な知識人でした。
二番目として、「伝統的宗教」というかたちで正教の他にイスラム教・仏教・ユダヤ教を位置付けています。
これに対しここに挙げられないようなプロテスタントやカソリックなどは他の「非伝統的宗教」という第3のカテゴリーに分類されます。
4番目としてセクトという存在が位置付けられています。

大体57宗派、1万7千ほどの宗教団体が、99年から2000年にかけての時点で存在しています。
この1万7千のうち約半数が正教で、18%程度がイスラム教、20%程度がキリスト教の正教以外のカトリック・プロテスタント諸派など、ユダヤ教と仏教は1%ずつといわれております。
その他セクト、例えば「エホバの証人」などが1.5%、25万人といわれます。以上述べたことの中でもロシア正教の比重が極めて高いということがいわれております。
ある研究者は実質は準国教だといっておりますが、そこまでいえるかどうかはともかく、非常に大きな地位をもっております。
投稿者 メール

新着レス 前の50個 次の50個 レス全部を見る 掲示板に戻る 上へ