ロシア政治と宗教
1投稿者:ヽ(´ー`)ノ  投稿日:2022/05/07(土)17:21:01
下斗米伸夫『ロシア政治と宗教』 - 「東洋学術研究」第41巻第1号
7投稿者:ヽ(´ー`)ノ  投稿日:2022/05/07(土)17:33:25
ちなみに現在のプーチン政権はどうしているかというと、グシンスキーとベレゾフスキーという二人の金融王たちに対して攻撃していることはご承知のとおりですが、同時にユダヤ人教会を二つに割って、より伝統的な正統派ユダヤ教徒たちを重用して、この二つのグループを分断することにプーチンは成功しました。
そういうかたちでプーチンはディバイド・アンド・ルールで臨んでいるわけです。

次に「非伝統的宗教」ですが、これはソ連崩壊後あるいはその前ぐらいから、滔々(とうとう)たる勢いで入ってきました。
エホバの証人をはじめ、ルター派、プレスビテリアン、メソジストなどさまざまなグループが入ってきたわけです。
現在当局は「全体主義セクト」、あるいは危険なセクトというカテゴリーを作り、こういう宗教団体に対しかなり制約的な動きに出ているわけです。
制約的とはどういうことかというと、法的にはこういう伝統的宗教団体も登録して15年間は試行の期間となる。
したがって登録したとしても、土地の所有や銀行口座開設、文献の配布とか海外から司祭を呼んで説教するなどということに対し、かなり組織的な制約が入っているわけです。
これはちょうどロシアの政党作りと同じなのですが、宗教組織というものは3つの支部と各支部に10人以上のロシア人がいないと登録させない。
すなわち外国人がやってきて勝手にやっているようなものは認めない、というようなことになっています。
例えばモルモン教徒はトムスクで土地を取得することを禁止されました。こういう例はきりがないのですが、その背景に正教と地元権力のさまざまな制限的な態度があるわけです。
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